年内最後の公開練習は、新加入選手、退団選手そろっての紅白戦。
5年目のクラブを締めくくるにふさわしい、充実した好ゲームだった。
最後尾のキャップ姿は、U-15「アヴェニーレ」の吉田コーチ（昨年までトップチームに在籍）。
この日は助っ人として寺田選手とセンターバックを組み、クラブ創設時からの息の合ったコンビプレーを披露してくれた。
毎年最後の練習では横断幕を総貼りするのが「ならわし」。
こちらの3選手にはユース選手からの寄せ書き。
左から、練習後に退団の挨拶をする坂本選手、河原崎選手、寺田選手。
いずれもチーム創設時からのメンバー。
16人いたメンバーも、これで残りは4人に。
昇格を果たしたせいか、初のユース→トップ加入選手がいるせいか、去年までとはまたちょっと違う期待と不安を抱えながら、2016年最後の公開練習を見守った。
3月の開幕前、リオ五輪予選の敗退をテレビで見つめていたのが、つい昨日のことのように思える。
2004年からの連続出場が、途切れてしまった。
１年後には東アジアカップが待っているが、それまでにどれほど底上げされるだろうか。
年末のニュース特集でリオ五輪の話題が出るたびに、そこに女子サッカーがいないことが、いまさらのように寂しく思える。
なでしこジャパンの中心メンバーも、中心メンバーがいたチームも、それぞれに月日の流れを受け、変わっていった1年だった。
花が花である限り、どんなに咲き誇っていようとも、いつかは萎（しお）れ、枯れていく。
花が花である限り、「腹の足しにもならないよ」という、にべもない返事は残念ながら無くならない。
だが花が花である限り、枯れたあとには種が残る。
それはどこかへと運ばれ、ふたたび大輪を咲かせ、見る人の心を震わせる力を宿している。
私はこれからも、少しでもいいからその後押しができれば、そして咲いた花を眺めて微笑むことができたら、と思いながら年を越そうとしている。
しかし今年は、いつにもまして切ない、やるせない出来事が多かった。
サッカーに限らず、スポーツに限らず、さまざまな人たちが、もっと穏やかに毎日を過ごせる年になりますように。
