「皆で女子サッカーを盛り上げ続けよう」は、サポーター発のチームを越えたスローガン。
相模大野駅に「大凧まつり」のお知らせが出てきた…ということは
ギオンスタジアムに強風が吹き始めるお知らせでもある（風が強すぎて、横断幕が柵に貼り付いてる）。
昨シーズンはそれで1つ勝ち星を落としているし、春めいていく陽気を手放しで楽しめない季節でもある。
この試合も風下となった開始早々あわやというシーンがいくつかあり、やはり風は雲を呼び雲は星を消してしまうのか、そんな杞憂を吹き飛ばすような先制ゴールが14分、平野選手から生まれた。
今シーズンはDFからボランチの位置に上がり、悪くはないもののチームの流れを変えるために前半で交代する展開が2試合続いていたが（昨季は全試合フルタイム出場）、信頼を勝ち取る自身初のゴールを決めて流れも変えてみせた。
相手側はボールが来てからの動きは悪くはなかったが、来るまでの動きは若干ステラが速かったようで、終わり間際に南野選手が決めて2-0で前半は終了。
ハーフタイムも心なし、穏やかな雰囲気が広がる。
風上に立った後半、前半とは逆に伸びすぎるボールのコントロールに戸惑ったものの、73分に田中選手がバー直撃の鋭いシュートを決めると、そこから13分で4得点のゴールラッシュに。
圧巻はパオ選手が左サイドから決めた4点目のシュート。
清朝末期の武術家に、黄飛鴻（ウォン・フェイホン）という人がいる。
（これはジェット・リー主演で作られた伝記映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」）
この人の「蹴り」はあまりに速すぎて地面に影ができる隙もなかった、そんな逸話から「無影脚」という代名詞を持つのだがこのパオ選手のシュート、キックモーションもボールの軌道も影ができないほどの速さであった。
本人のインスタグラムを見るにバランスよく鍛えられた筋肉が全身についており（特に鼠径部）、ムチのようにしなる鋭い動きが生み出されるのも無理らしからぬことと思われ、実際5点目は田中選手のクロスに合わせて相手キーパーとゴールポストの隙間に入り込むような、速さと正確さが光るポジショニングからヘッドで決めてみせた。
快勝はチームに笑顔をもたらす。左から3人目がパオ選手。今季初のフルタイムとなった平野選手（左から5人目）もホッとした感じだった。
激励の寄せ書き横断幕を受け取る、尾山キャプテン。
メインスタンド側でも挨拶。
できればフルサイズも見ていただきたい。
お客さん１人1人から笑顔がはじけている。
マスコットの「ももちゃん」も、軽快な動きでスタジアムをなごませていた。
