大富豪同人物語：Web連載版

――フットサル大会終了後、焼肉大飯店「オライオン亭」にて。
ねじ子「プハーッ！汗かいた後の生ビールサイコーッ！馬の鞍と交換してもいいぜ！」
ぷぢ子「ムハーッ！汗かいた後の生ビールサイコーッ！悪魔に魂を渡してもいいぜ！」
クリス「あ、無煙なんだここ。よかった」
イリア「オイキムチ」
ねじ子「しかしなんだよな、あいつら男同士でサウナなんか行きやがって、いやらしいよな！」
ぷぢ子「きっと体の拭きっこや比べっこもしてたぜ！いやらしいよな！」
クリス「ちょっと、生肉食べながらのそういう話題、避けてくださいよ」
イリア「上タン塩」
ねじ子「フフフ、お嬢さんも増血のために生レバ喰らう年頃になったらわかるぜ！……っと、奴さんたちお出でなすったな」
ぷぢ子「うわー、親しげに肩なんか組んじゃって、いやらしいよな！」
クリス「うそー、あたしにもあんな風にしたことないわよ勝平さん……」
イリア「コムタン」
ねじ子「まずはビールで乾杯……ここは定番だな。そしておもむろにモバイルを取り出して……今日の試合のムービーを鑑賞だ」
ぷぢ子「『キミのスライディングサイコーだよ！』『豪さんのフリーキックもスゴかったです！』」
クリス「人の彼氏を勝手にアフレコしないで！」
イリア「ミノ」
ねじ子「『そうかあ？うれしいなあ、今度個人レッスンしてあげるよ』『本当ッスか！光栄ッス！』」
ぷぢ子「『まずはマンツーマンでマークの練習だ！行くぞ、捕まえてごら〜んウフフフ〜』『待ってくれよ豪さん、アハハ〜』」
クリス「だんだん本当にそう思えてくるからやめてってば！」
イリア「サンチュ」
ねじ子「フッ、まだわからないのかい、おチビちゃん？『豪太郎様、ずいぶんあの子に熱心ですわね』」
ぷぢ子「『仕事だからね……』」
ねじ子「『それだけでしょうか？』」
ぷぢ子「『有能な秘書というものは、つまらないことを詮索しないものだ』」
ねじ子「『特に豪太郎様。あなたの有能な秘書になるにはね』」
クリス「いやああぁっ！この人たち頭ん中で他人の人生の台本作ってる〜っ！（号泣＆勝平たちのテーブルへ）」
イリア「ユッケジャンクッパ」
ねじ子「おいおい、泣きながら男ンとこ行っちゃったよ。最近の娘はかわいい顔してテクだけは上達してんだなァ」
ぷぢ子「まるで合コンに電通社員がいると見るや、急に酔いが回った風になるどっかの女エロマンガ家みたいだよなァ」
イリア「コブクロ」
ねじ子「（ヤンジャンを取り出す）でよ、今週のアレだけどよ」
ぷぢ子「やめろよ！お前アディダスが出てこない週に限ってオレに話題振るのやめろよ！どうせ今週は虎がロクな目に遭ってねえよ！」
イリア「ハラミ」
ねじ子「体の左右でバランスがめちゃくちゃってさ、イタリアまで行ってようやくわかるもんなんかね？きっとタマキンの大きさが右と左で違うとかなんとかだぜ？来週はそういうオチなんだよ。『たまきん全力投球！』とか言ってさ、ガーハハハハ！」
ぷぢ子「ねじ子ね、これからも長いつきあいだろうけど、敢えて言わせてもらうよ、あんたバカだよ！」
イリア「トウフチゲ」
豪太郎「あれ？なんだ来てたんだみんな。しかし今日は本当、みんながんばってくれたよ。うれしいなあ、心底サッカーが好きなんだなあ」
ねじ子「ちょっとちがいます。あたしらはサッカーが好きな以上に、サッカー漫画が好きなのだ」
ぷぢ子「うむ。さらに細かく言うと、今週号と来週号の境目にある部分が大好きなのだ」
イリア「冷麺」