大富豪同人物語：Web連載版

　コミケを明日に控え、殺気立つ秋月邸・クリスの部屋。コピー誌の原稿が終わらないねじ子と、コスプレの裁縫が終わらないぷぢ子、そして勝平（もうめんどくさいのでこの名前で行きます）との再会に心躍らせるクリス。三者三様の夜は更けていく。

ねじ子（ジャージ姿でＧペン片手に）
「ぶわああーっ！本編終わりーっ！あとはフリートークだけじゃー！」
ぷぢ子（スウェット姿で裁縫針片手に）
「こっちもあとボタン付けだけだよー。うわー疲れたー！」
クリス（ネグリジェ姿でティーカップ片手に）
「あー勝平さん、どんな服着てくるのかしら。クリスいつものメイド服だから、飽きたなんて言われないかな」
ねじ子「安心しろよ！ヤツはまたユニクロでばっちり決めてくるさガハハハハ！」
ぷぢ子「そうとも！どうせすぐ脱いじまうんだから、悩むな悩むなガハハハハ！」
クリス「ひどーい！いくらあたしたちの仲がうらやましいからって、そんな言い方しなくても」
ねじ子「フハハハハハ！キミは３０時間寝てない人間の恐ろしさを知らないね？」
ぷぢ子「オレたち今ある意味無敵だからさ！もうラオウ様が目の前に来たって暴言吐いちゃうね！」
クリス「……えと、私、この前の即売会でカメラマンに名前聞かれちゃって。そのと時は適当にごまかしたんですけど、あれってやっぱり名前言わなきゃいけないんですよね？」
ねじ子「本名はやめておけよ！ストーカーがシャレにならないからな！」
ぷぢ子「そうだぜ！ペンネームみたいにコスプレネームを作っておくといいぜ！」
クリス「以前から考えてたのがあるんです。わりとミステリアスでいいと思うんですよ。魔法の魔に羅刹の羅で魔羅（まら）」
ねじ子「やめろよーっ！処女のくせにそんな名前つけるなよーっ！」
クリス「じゃあ、輪廻の輪に我って書いて輪我（りんが）」
ぷぢ子「だから毛も生えてないくせにやめろっつってんだよーっ！」
クリス「しかたないなぁ、取っておきのやつでアルファベットでc∀ｒyって書いてカリ」
ねじ子＆ぷぢ子「てめーワザとやってんだろーっ！」
クリス「お二人とも、何を怒ってられるんですか？そんなにマズい単語なんですか？」
ぷぢ子「ねじ子！手っ取り早く教えてやれ！」
ねじ子「おお！ちょっとパソコン借りるぜクリス！……っと、こいつがその正体だ！」
クリス「うぎゃああああああーっ！」
ぷぢ子「さすがアメリカ製だなあ、こんな幼い顔してるのにもう修正の必要なサイズだ」
クリス「やべぇでええええぇーっ！」
ねじ子「なぁに処女みたいなこと言ってんだよ！おまえの勝平にだってついてやがんだよ！」
クリス（床にゴロゴロ転がりながら）
「いやぁああああああーっ！勝平さんにはそんなのはないわよーっ！」
ぷぢ子「あるトコにはあるんだよ！もちろん豪太郎さんにもな！」
ねじ子「いやぁああああああーっ！」
ぷぢ子「……知らなかったのか？」
ねじ子（床にゴロゴロ転がりながら）
「そりゃ見たわけじゃないけど知ってるよーっ！でもでもやっぱりシークレットな部分って、ぎりぎりまでファンタジックに思い描いてたいわけなんだよーっ！」
ぷぢ子「こりゃあ、豪さん来年もヤれねえな……」
豪太郎「なんだ騒がしいなあ。クリスー、二人に迷惑掛けてないかー？（部屋のドアを開ける）……あー、ねじ子さん？パソコン、電源入りっぱなしだよ……」
ねじ子＆ぷぢ子＆クリス（床にゴロゴロ転がりながら）
「いやぁああああああーっ！」
豪太郎「……見なかったことにしておこう」