Start Up!

　このお話の発端は、♀ダチがぽろっと漏らした一言でした。「あー入稿終わったけど、印刷所行くのもめんどくせ〜！誰かヘリ呼んでくれないかなあ」　いましたねそんな口癖の人が。北斗の拳に。そう思うと同時に「そんな願いを叶える男がいたら、相手の女性は本当に幸せなのだろうか？」とも思いました。だからまず初めに浮かんだのは豪太郎さんなのです。
　今回の書き下ろしは二人の出会い編ということで、いつもよりずいぶん抑えた内容になりました（普段が飛ばしすぎてる様な気も……）。それでもねじ子さんがいきなりどす黒い行動に出るので困りました。相対的にいい人っぽく見えるだけで、本当はイヤな女なのでは（苦笑）？とも思ったり。これについては
「辛いこともいっぱいあるから、白ブラウスも黒いキャラになっていくです」
との名言を掲示板でいただきました。たいへん参考になりました。反動的に、書いていくうちにぷぢ子さんがどんどんカッコイイキャラになってしまいまして。って、困るわけではないんですが。
　書き下ろしてる最中いつも頭の中にあったのは、まだ独身だったころのイベントの思い出です。楽しいことは楽しいけれど、ゆりかもめにひとり揺られて帰る時刻になると、どうしようもなくさびしかった（また夕陽がやけにまぶしい……）。なんかもっと、他にもっとやることがあったような気がするけど、日曜日はもう終わり。帰ってご飯食べてちょっとしたら、もう終わり。カップルで来てる人たちが心底うらやましかったけど、ナンパするほど度胸もテクもなかったし。そこまで悶々とするなら行かなきゃいいのに、部屋でじっとしてるのもまたむなしい。そんな堂々巡りな思い出が、ずっとありまして。今思い出しても、道見えなかったですね。だからねじ子はやっぱり私の分身でもあるのです。日曜の夜にアップするようにしたのも、あの時間帯独特の何とも言えない気分を少しでもやわらげたかったからなのでした。やわらいでいただけたでしょうか？（ヘンな日本語だな……）
　最後に、この本を手にとって下さった方々、毎週オンラインで読んで下さった方々、ネタ出しに協力してくれた方々、こっそりモデルにさせていただいた方々、ありがとうございました。そして、新世紀も同人誌が楽しい趣味でありますように。


2000年12月24日　陽の当たる部屋で
オードリー羽田


【追伸】
今後は、上田祐司声のキャラを入れたいですね（笑）。